香港センターステージ出展報告&パネルディスカッションを開催 (2025年11月27日)

香港センターステージ出展報告&パネルディスカッションを開催 (2025年11月27日)


2025年11月27日、一般社団法人東京ファッションデザイナー協議会(CFD TOKYO)は、香港最大級のファッション展示会「CENTRESTAGE(センターステージ)」への出展成果を共有する報告パネルディスカッションを開催しました。本セッションでは、実際に出展したデザイナー2名、香港貿易発展局関係者、中小企業診断士を迎え、国際展示会の実情や今後の課題、次回出展に向けた展望について率直な意見交換が行われました。想定を上回る反響に驚きの声今回の香港センターステージには、CFD TOKYOとして8ブランドが出展しました。会期中、参加者は想定を大きく上回る反響に驚きを隠せなかったといいます。CFD TOKYOブースには、事前アポイントだけで100件以上が入り、フリー来場を含めると約200名が訪問。短期間で多くの具体的な商談機会が生まれました。

世界各地から集まった来場者


多くの来場者でにぎわうCFD TOKYOブース。国際色豊かな商談風景が見られました。

来場者は香港や中国本土にとどまらず、欧州、オセアニア、韓国、台湾など東アジア各地、さらに東南アジアからも広く訪れました。北米からはカナダのバイヤーの来場もあり、香港が世界のファッション関係者を結ぶハブとして機能していることを、改めて実感する結果となりました。

出展デザイナーが語る手応えと課題


接客する「ジュンオカモト」岡本順デザイナー


接客する「ホウガ」石田萌デザイナー

パネルディスカッションでは、出展デザイナーである「ジュンオカモト」岡本順デザイナーと、「ホウガ」石田萌デザイナーが登壇。岡本氏は、パリのセレクトショップからのオーダー獲得やショールームとの商談の手応えがあり、大きな成果だったと語りました。石田氏は、言語対応とコミュニケーションの課題を大きく感じたと話し、価格設定、サンプル構成、ブランドストーリーの伝え方など、現場で直面した具体的な課題についても率直に語りました。成功事例と同時に改善点を共有することで、次回出展に向けた実践的な知見が、参加者全体に共有される場となりました。

香港貿易発展局が見る日本ブランドの可能性


香港貿易発展局の引地洋介マーケティングマネージャー

香港貿易発展局の引地洋介マーケティングマネージャーからは、センターステージにおける来場者動向や、国際市場における日本ブランドの評価と期待を解説しました。香港を起点に、アジアのみならず欧州や北米へとつながるビジネスチャンスの重要性が、改めて共有されました。

次回出展に向けた助成金・支援策のアドバイス


文化ファッション大学院大学教授で中小企業診断士の熊谷学氏

さらに、2026年9月の再出展を見据え、中小企業診断士であり文化ファッション大学院大学教授の熊谷学氏が登壇。海外展示会出展における費用構造やリスクを踏まえ、利用可能な助成金・補助金制度、準備段階での注意点について具体的なアドバイスが行われました。特に「展示会出展助成プラス」についてリコメンドされつつ、VIPOの助成金も併せて紹介されました。単なる報告にとどまらず、継続的な海外展開を見据えた実務的な視点や態度が示された点も、本ディスカッションの大きな特徴でした。

登壇者パネラー
  • 岡本 順(「ジュンオカモト」デザイナー)
  • 石田 萌(「ホウガ」デザイナー)
  • 引地 洋介(香港貿易発展局 マーケティングマネージャー)
  • 熊谷 学(中小企業診断士/文化ファッション大学院大学 教授)
モデレーター
  • 久保 雅裕
  • (一般社団法人東京ファッションデザイナー協議会〈CFD TOKYO〉代表理事・議長)
当日のzoom録画は、CFD公式YouTubeにて限定公開しています。視聴希望の方は、事務局(cfdtokyo@cfd.or.jp)までご連絡ください。

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